ダウ平均株価が弱気相場入りしましたね。

ダウ平均株価もS&P500も6月の最安値を更新してしまいました。米国株市場は本格的に弱気相場に突入した事になります。

今後も上昇したり下落したりを繰り返しながら不安定な相場が続いていくと思います。丁度、転換期とも言われるこの時期に、再度自分の投資方法やポートフォリオを見つめ直しながら、慌てずに今後の対応を考えていけばいいと思います。

ダウが弱気相場入り

株式市場では過去1年間(52週)の最高値から20%以上さがると弱気相場に入ったとされます。弱気相場になると、暫く下落が続く可能性が高いという事で株価の下落圧力が更に高まる事が多く、相場の転換期となる弱気相場入りは下落が続く可能性が高くなります。

通常であれば、弱気相場入りすれば更に下がる事が多いのですが、絶対に下がるという訳ではないという事は頭に入れておかないといけません。

例えば、最近話題になったアノマリーで「直近の最安値から半値戻しをした場合は、最安値を更新せずに(2番底にはならずに)上昇する」といったものがありましたが、今年の下げ相場では6月の安値から半値戻しを達成していたのですが、結局は再び下落しており2番底へと向っています。

アノマリーや過去の事例はあくまでも「過去はそうだった」というだけです。なので、弱気相場になったからといって絶対に今後も下がり続けるという訳ではないです。

「過去がこうだったから、今後もこうなる」と盲目的に信じるのではなく、可能性としては確率が高いというだけであり、必ずそうなるという訳ではないという事は忘れずにいて欲しいと思います。

ただ、現状の状況を考慮すると、個人的には更なる下落の可能性は高いと思っています。

景気の悪化懸念や利上げの継続、企業業績の悪化の可能性などがあるうえに、ダウ工業平均が弱気相場入りとなれば、とりあえず一旦は逃げる投資家が多くなってくるだろうなと思います。

ピンチはチャンスでもある

弱気相場は株価の下落を伴い、投資家にとってはピンチです。しかし、逆に安い値段で株を買えると考えるとチャンスでもあります。

問題なのは、弱気相場(ベアマーケット)がいつまで続くのか誰にも分からないという事です。これさえ分かれば投資は簡単なのですが、全く誰にも分からないからこそ投資は難しいのですよね。

底値を当てる事ができれば、その水準になったら全力で資金を突っ込めばいいのですが、それは誰にも出来ないのだから弱気相場に入ったのであれば、一定水準ごとに淡々と買い増していく事が無難な対応となります。

高値から、20%下落、25%下落、30%下落、35%下落、40%下落と言った感じで5%刻みでコツコツと拾っていってもいいし、20%下落、30%下落、40%下落と言った感じの10%刻みで拾っていってもいいだろうし、そのあたりのタイミングは各自の好みで設定すればいいとして、底値で拾うというよりも「下がってくれば段階的に拾っていく」といった対応をする方が心理的にも落ち着いて拾っていく事ができると思います。

株価が下がっていく事で投資資金の評価額が減っていってしまうのでピンチといえばピンチですが、キャッシュを残している方やお給料やボーナスで投資資金を追加できるのであれば、逆に株価が下っている事はチャンスでもあるという意識を持ちながらコツコツと拾っていく事が大切だと思います。

キャッシュがなければどうする?

キャッシュがあればいいのですが、キャッシュがなければどうすればいいのだろうか?

それは各自のスタンスによって変わってくると思います。

資産形成中であり、今後も安定して労働によるキャッシュ(お給料)が入ってくるのであれば何も問題なくホールド一辺倒で大丈夫だと思います。

保有しているのが、レバレッジを掛けていたり、ハイパーグロース株のような浮き沈みが激しいものを保有しているのであればちょっと厳しいですが、通常の銘柄やインデックス投資であり長期的な資産形成を考えて投資をしているのであれば、仮に大きく下げたとしても特に慌てる必要はないと思っています。

それでも、大きく下がっていく事に不安を感じるのであれば一部を売却してキャッシュを増やしてみてもいいと思います。

人によってはそれを「狼狽売り」とバカにする人もいると思いますが、キャッシュを増やす事で心の平穏が保たれるのであれば、キャッシュを増やす事も大切な投資の手段です。

その時に注意しておかないといけない事はキャッシュを増やすという事は「上昇してしまった場合に機会損失をする」可能性が高まるというデメリットを受け入れる必要があるという事です。

二兎を追う者は一兎をも得ずという諺があるように、投資においても二兎を追う事は出来ません。

下落する相場で恐怖に耐えながらホールドするからこそ反発する相場にも乗り遅れずにとどまる事ができるのです。それは暴落に耐えるという恐怖を飲み込んだからこそ貰えるご褒美です。

キャッシュを増やして安心感を手に入れたのならば、上昇を逃して機会損失になったとしても、当然の事だと思います。

危機的な状況に保険を掛けて、その保険料を払わない訳にはいかないので、機会損失は保険料だと思ってあきらめる必要があります。

その代わり、さらなる下落に巻き込まれたとしても、貴方にはキャッシュという強い見方が手元に残っており、キャッシュを使う事で更なる安値で仕込むことも出来るので結果的に資産増加に貢献する事もあります。

それぞれにメリット・デメリットが存在する以上は、どっちが優れているのではなく、自分にとってどちらがより良い選択肢なのかを判断した上で、自分なりにやりやすい方法を選んでいってくださいね。